2020年2月に新型コロナウィルスが確認され、多くの人の生活が変化を強いられた年でしたね。
そんな2020年も残すところあと約1ヵ月となりました。年始の定番行事といえば初詣ですが、2021年は初詣に行かないと答えた人が半数近くいるとか…。初詣の時期をずらしたり、人の集まらない神社に初詣に行かれる方も増えるでしょうね。
今回は、意外とよく知らない「初詣の常識」についてお伝えしたいと思います。
忌中の初詣は控えましょう
忌中とは亡くなられてから近いの期間を指します。仏式では四十九日の間、神式では50日祭までとされてますが、地域の風習によっては故人との関係性によって決められたりもします。混同しやすい言葉で「喪中」がありますが、喪中は亡くなられてから1年間を指します。
神社などの神道では「死」はケガレとされていることから、忌中のお祝い事や神社への参拝などは控えるべきだと言われています。忌中に厄払いや祈願、初詣などに行きたい場合は、お寺に行くと良いでしょう。
一般的に、結婚式や七五三などおめでたい事は神社で、お葬式やお墓など死に関することはお寺ですると覚えておくとよいでしょう。
カジュアルすぎる服装はNG!
なんとなく年始の定番行事となってしまっていて忘れがちかもしれませんが、初詣とは神様にご挨拶する儀式です。
キチっと正装していくのが難しいとしても、デニムやサンダルは控えましょう。殺生を連想させるアニマル柄やレザー、ファーのついた服装はNGです。
近年はペットOKの神社も増えてきたようですが、お稲荷様のいる神社に犬を連れていくのはやめた方がいいでしょう。また神社では基本的に動物は不浄の存在とされてきましたのでもし連れていく場合はペットを連れて行ってもOKか確認しましょう。
鳥居をくぐるときの注意点
鳥居とは神様の領域との境界になりますので、鳥居は一礼してからくぐりましょう。
また、参道は神様の通り道ですので、最も上位の場所である真ん中(正中)を歩くのはNGです。
お賽銭にさけたほうがいい硬貨が…!?
基本的にはいくらでもOKですし、入れなくてもいいとされているお賽銭。「ご縁がありますように」と「5円玉」を納める方もおおいのではないでしょうか。
ゲンを担ぐのであれば「10円→とおえん→遠縁」となって、縁が遠のく説がある「10円玉」は避けた方がいいかもしれません。
お願いごとをしない方がいい!?
お賽銭を納めて神様にご挨拶をする際に、これからの1年に向けてお願い事をするとおもいますが、神様に「お金持ちになれますように」といったお願いをするのではなく、「新しい資格を取るために勉強して収入を増やすように頑張りますので、どうか見守っていてください」といった宣言をした方がいいそうです。
お賽銭とはお願いを聞いてもらうためのお金ではなく、昨年1年間のお礼として納めるものですので、感謝の気持ちを伝えることを忘れないようにしましょう。神様に味方をしてもらえればきっと願いはかなうはず。
おみくじは本殿に参拝してから
おみくじは漢字で「御神籤」と書き、字のとおり「神様の意思を籤(くじ)で伺う」ものであり、神様とのコミュニケーションツールです。本殿に参拝し、神様にご挨拶をしてから引くようにしましょう。
また、おみくじの「大吉」や「凶」に一喜一憂するのではなく、書かれている和歌をじっくりと読んでみてください。じつはおみくじに書かれている和歌は「歌占(うたうら)」といって、神様からのメッセージを歌に乗せて告げたものがルーツなんです。吉凶ではなく、和歌こそが今のあなたにとって必要なメッセージだと思いませんか?
引いたおみくじは結ぶ?持って帰る?
おみくじは結んでも持ち帰ってもどちらでもOKです。「大吉なら持って帰った方がいい」「凶なら結んだ方がいい」とよく言われますが、諸説あるようです。
結ぶ場合は神社指定の場所で結ぶように、持ち帰る場合も神様からのメッセージですのでゴミとして捨てず、神社にもっていって結ぶかお焚き上げしてもらいましょう。
定期的に参拝しましょう
「初詣」の字のごとく、年の初めに詣でることを初詣と言います。年の初めに、1年の感謝と新年の無事と平安を祈願することはもちろんですが、できることなら定期的に参拝し、神様にご挨拶と感謝をお伝えすると、神様との繋がりが強くなるかもしれません。もちろん、大切なのは参拝する数ではなく感謝を伝える心です年に1度だけでも問題ありません。
今回お伝えしたことは諸説あるものもございますので、あなたが参拝する神社やお寺のルールを守って参拝してくださいね。